CrystalDiffract 技術情報

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GUI・解析イメージ

CrystalDiffract メイン画面 CrystalDiffractのインターフェースでは、画面ツールが可視化された状態で、3相混合物が別のパターンと同時にプロット表示される
CrystalDiffract メイン画面 「スペクトル色」オプションを用いて可視化された相転移
CrystalDiffract メイン画面 検索窓での動作:(004) 頂点を表示し、反射リストが表示されている場合には、その列がハイライトされている。
CrystalDiffract メイン画面 相転移の「動画」モードでの可視化と拡大鏡ツールを使用た詳細表示
CrystalDiffract メイン画面 観測データ(赤)とシミュレーションデータ(青):飛行時間法中性子回折パターン
CrystalDiffract メイン画面 相転移をセルパラメータをリアルタイムで調節しながらシミュレーション
CrystalDiffract メイン画面 3相混合物の組成パターンプロット表示
CrystalDiffract メイン画面 クォーツ内の粒子サイズと歪み効果のシミュレーション
CrystalDiffract メイン画面 結晶構造の編集(空間群の識別、部位占有制御、異方性温度因子)
CrystalDiffract メイン画面 粘土鉱物のデータの平滑化とバックグラウンド減算法
CrystalDiffract メイン画面 散乱因子ウィンドウを用いたX線原子散乱因子の様々な原子に対する可視化
CrystalDiffract メイン画面 従来型の「ネガティブ」動画モードによってプロットされた氷の様々な相

 

主要な機能の詳細

 

簡単操作

手元で操作できる回折
CrystalDiffractは高精度なX線/粉末中性子回折のシミュレーションを行うプログラムで、スピーディで操作性に優れています。4種類のプリセット(定常波X線、中性子、エネルギー分散X線、飛行時間法中性子)の中からシミュレーションのタイプを指定します。高速のプロファイルシミュレーションに対する多重処理や、回折とサンプルパラメータのリアルタイム調整を、回折実験を制御しながら行います。

 

CrystalDiffract メイン画面 正方晶(青)から斜方晶(赤)への相転移シミュレーション。ユニットセルパラメータは頂点の変化に沿って臨機応変に編集される

 

データ解析

 

実験データの解析
CrystalDiffractでは、複数の実験データセットをインポートし、シミュレーションデータと比較します(操作方法:テキストファイルを回折ウィンドウへドラッグアンドドロップ)。また、観測データの調節、拡大縮小を行い、リアルタイムに平滑化やバックグラウンド補正を行い、革新的な画面ツールを使用して観測パターンを測定します。シミュレーションされたパターンを比較し、純度のチェックと相同定を行います。

 

CrystalDiffract メイン画面 動画モードで行う回折パターンのシミュレーションデータと観測データの重ね合わせ

 

混合物シミュレーション

 

ドラッグアンドドロップで行う混合物シミュレーション
CrystalDiffractでは、多相混合のシミュレーションを、混合物グループに対してパターンをドラッグアンドドロップすることによって行います。リアルタイムで混合成分の配分を調節し、調節には、混合スライダーやパラメータリスト内のテキスト入力を利用します。混合物総量のロック機能、成分の0へのリセット機能があり、簡単な相比率を編集します。
混合物のシミュレーション結果は、各成分それぞれのパターンに沿って表示が可能です。表示される際、パターンリストの中のチェックボックスによって表示と非表示を切り替えることができます。

 

CrystalDiffract メイン画面 ドラッグアンドドロップで混合物へパターンを追加

 

画像表示

 

優れた画像表示
CrystalDiffractで表示される画像は非常に美しく、画像は簡単に他のプログラムへ(高解像度のベクトル形式で)コピーすることが可能です。(クリップボードへのコピー、他のプログラムへのドラッグアンドドロップ、ファイルの保存)。
指定できる様々な画像表示の方法には、以下のものが含まれます。色のパターン、線やマーカーのサイズやスタイル、透明度、影の有無、頂点のオーバーレイ化、グリッドライン、動画スタイルと色、頂点のラベル(内容、位置、整列)、キャプション表示、図のタイトル、文字のフォントやサイズ。

 

CrystalDiffract メイン画面 拡大鏡ツールにより、縮尺比を変更せずに高解像度のデータ閲覧が可能

 

タッチ操作

 

マルチタッチ
回折パターンの拡大縮小ならびにスクロールは、CrystalDiffractのトラックパッド対応機能を使用すると、非常に簡単です。「指先でつまむ」だけで拡大縮小の操作を行い、スライダーの操作で、移動水平方向のスクロールや、垂直方向への拡大縮小を行います。さらに、スクロールツールかツールバーの拡大縮小コマンド、スクロールコマンドを使い、正確にプロット範囲を指定します。パターンは様々な基準や自動整列によって画面上でソートされます。

 

反射の検索

 

検索と反射の閲覧
統合された検索窓を使い、プロットされたパターンや、反射リストの中から、素早くシミュレーションされた反射を見つけ出します。リスト内の反射の閲覧やソートを行い、任意の反射をダブルクリックすると、瞬時にプロットの中でその位置を示します。

 

CrystalDiffract メイン画面 頂点のヒントコメントを用いて、マウスで指定したシミュレーション頂点を識別(ヒントコメントは折り畳み可能)

 

各頂点のヒントコメントは、マウスを動かしながら反射を特定するために役立ちます。ヒントコメントは、折り畳み可能で、各頂点の格子面間隔値(D値)や関連する明度、幅を含む完全な情報を表示します。

 

CrystalMakerやその他の形式へのアウトプット

 

データ出力
CrystalDiffractは独自形式で研究結果を保存し、次回プログラム起動時に、素早く簡単にデータをロードします。さらに、完全な回折パターン、反射リスト、構造の要素、CIF形式やCMTX形式の結晶構造データまでエクスポートします。
それだけではなく、CrystalDiffractは、CrystalMakerへの視覚情報への直接リンクを保持し、シミュレーションパターンを選択し、可視化コマンドを実行するだけで、CrystalMaker上で結晶構造が表示されます。

 

CrystalDiffract メイン画面 CrystalMakerメイン画面:結晶構造から粉末回折まで(右上)、単結晶回折(右下)

 

CrystalMaker内の視覚情報への直接リンクにより、任意のシミュレーションパターンの選択と可視化コマンドの実行により、CrystalMaker内で結晶構造の表示が行われます。

 

公開日:2020/02/10
最終更新日:2020/12/04