CrystalMaker バージョン情報
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目次
- バージョン 11.1.1
- バージョン 11.1
- バージョン 11.0.2
- バージョン 11.0.1
- バージョン 11.0.0
- バージョン11の詳細なリリースノート(CrystalMaker社サイト)
- バージョン 10.8.3
- バージョン 10.8.2
- バージョン 10.8.1(2022年11月8日リリース)
- バージョン 10.8(2022年9月26日リリース)
- バージョン 10.6 (2020年12月8日リリース)
- バージョン 10.5.5 (2020年11月13日リリース)
- バージョン 10.5.4 (2020年8月28日リリース)
- バージョン10へ新たに追加された機能
- バージョン10の詳細なリリースノート(CrystalMaker社サイト)
バージョン 11.1.1
Windows & Mac OS共通(2024年7月30日リリース)
- 【距離エクスプローラー(Distance Explorer)の改良】距離エクスプローラーウインドウをオーバーホールし、より分かりやすい表示と直感的な操作ができるよう改善。
- ツールストリップを左揃えに修正。
- ツールバーに出力ペインとサイドバーを切り替えるボタンを配置。
- “Search From”と“Search To”をドロップダウンボタンに変更。
- PDFサイドバーで、ラジオボタンの代わりにタブを使用されるよう変更、カラーボタンとアクションボタンを関連するタブの横に表示するよう変更。
- ダミー要素(dummy elements)を削除し、リストコンテンツ(list content)を合理化。
- 【ドキュメントインターフェイスの改善】全体的なユーザーエクスペリエンスを向上させるため、ドキュメントウィンドウに於いていくつかの一般的なインターフェイスの微調整を実行。
- Atoms Inspectorのボトムバーにあるアイコンの間隔を修正し、よりすっきりとした表示に改善。Atomsリストの多面体スタイル(Polyhedral Style)をクリックして表示される多面体スタイルポップオーバーに、実際の球体スタイルの設定方法のヒントを含む、アトム球体スタイル(atom-sphere styles)に対するより詳細なツールヒントを表示するよう改善。
- 平面インスペクタ(Planes Inspector)のボトムバーから“hkl”ポップアップを削除、Invert IndicesコマンドをActionsポップアップに移動しボトムバーをスリム化。
- Output Logで、水平/垂直のトグルコントロールに、レイアウトモードに応じて変化するダイナミックアイコンを使用するよう変更。
- 【その他】
- Transform > View Direction > Parallel to Lattice Plane コマンドを、1つ以上の格子面が表示されているときのみに有効化し、平面インスペクタ(Planes Inspector)のView Parallelコマンドと同じ動作をするよう変更。View Parallelコマンドを、平面が選択されていない場合にアラートを表示するよう変更。
- テキスト読み込みの最適化により、CIFインポートをわずかに高速化。
- Add Centroidコマンドで、まれにクラッシュに繫がるバグを修正。
Windows
- 【その他】
- 時折クラッシュを引き起こしていたStop Relaxationコマンドのバグを修正。
Mac OS
【その他】
-
- ExtrasインスペクタのReflectance Groupに於いて、ペインの値をデフォルトにリセットするとプログラムの一部が応答しなくなることがあった問題を修正。
- 無効な情報文字列(a null information string)によって引き起こされる可能性があった結晶緩和(crystal relaxation)中のクラッシュを修正。
バージョン 11.1
Windows & Mac OS共通(Windows:2024年6月25日リリース、Mac OS:2024年6月26日リリース)
CrystalMaker 11.1は非常にメジャーなアップデートであり、バージョン11.0.xの古いソフトウェアが間もなく正式に引退し「サンセット・モード」に入るため、全てのユーザでアップデートが必要です。
- 【結晶の赤外スペクトル】結晶の赤外スペクトルをシミュレートする機能を追加。結果は分子と同じ”Vibrations Explorer”に表示。赤外スペクトルとフォノンモード(Phonon modes)を区別するため、以前の”Vibrations Explorer”メニューコマンドを”Vibrational Spectra”(振動スペクトル)に名称変更。各コマンドに専用のツールバーボタンを追加。(ツールバーを右クリックすることにより、内容のカスタマイズや”Phonon”ボタンの追加が可能。)
- 【モデルインスペクタの再設計】Modelインスペクタ(原子、結合、面、体積)に、項目を追加(+)/削除(–)するための標準的なコントロールと、右側のリストのソートコントロールを含むフッターバーを追加。元のActionsドロップダウンメニューボタン(丸の中の省略記号アイコン)を、個々のインスペクタペイン用の独立したポップアップに置き換え。
-
- a.アトムインスペクタ(Atoms Inspector):
- カラーリング
- 半径
- ラベル
- 検索
- b.結合、面、体積インスペクタ(Bonds, Planes, Volume inspectors):
- アクション
- インデックスのショートカット(面インスペクタ)
- a.アトムインスペクタ(Atoms Inspector):
- 【メニューレイアウトの改善】ユーザーからのフィードバックを受け、メニューの配置と名称を変更。
- “Simulate”メニューとの混同を避けるため、”Calculate”メニューを“Measure”に変更。
- 回折(diffraction)コマンドを”Simulate”メニューに移動。
- “Selection Info”サブメニューを”Get Info”に名称変更し、”Calculate”メニューから”Selection”メニューに移動。
- “Repair Molecules”と”Repair Bonding”という別々のメニュー項目を、新しい”Repair”サブメニューに移動し、”Selection”メニューの構成要素を分かり易く改善。
- 様々な“Isolate”コマンドを新しい“Isolate”サブメニューに集約。“Isolate”サブメニューを選択することにより、ショートカットとして“Isolate Selection”コマンドを実行。メニューをナビゲートしやすくするために項目を再グループ化。
- “Range”メニューを改良。”Trim to Selection”を一番上のグループに移動し、新しい”Reset Range”を追加。様々な“Show”機能を、小さいもの(Asymmetric Unit)から大きいもの(Repaired Cell)に再配置。
- 【モデリングの高速化】よりスマートなアルゴリズムと並列処理により、結晶および分子モデリング操作を劇的に高速化。基本的なセットアップステップを、UI上の作業からバックグラウンドで実行するように変更。
- 【“Show Molecular Cell”アルゴリズムの改善】古いコードに於いて、非対称ユニットを表示した後フラグメントを修復していたために、非対称ユニットの表示が単一分子だけであった場合にプログラムが必要数以上の分子を生成してしまう不具合を改善。新しいアルゴリズムでは、非対称ユニットを表示した後に一時停止し、表示分子数を数え、もし1つしかなければそれ以上のアクションを行わないよう変更。分子が複数ある場合、断片が修復された後に、既存の分子の同じ部位と一致する重複分子を非表示にし、最終的にユニークな分子だけが表示されるよう改善。
- このアルゴリズムは、1つのユニットセルの内容全体ではなく、単一の分子ユニットに注目するため従来の”Show Molecular Cell”コマンドよりも有用。複数の分子間で分割されたサイト(例えば、分子がセル境界をまたぎ、そのサイトの分率座標(fractional coordinates)がすべて正になるように調整されている場合)に対処できるため”Show Asymmetric Unit”コマンドよりも更に有用。
- ほとんどの場合、新しいアルゴリズムは結晶の非対称単位の完全な内容を提供し、1つ以上の欠損のない、そのままの分子(intact molecules)を表示するよう最適化。まれに、分子内対称性がある場合、非対称単位よりも原子数が多くなる場合もあるが(例えば、原点を中心とした完全な6回対称性を持つベンゼン環)、単一原子だけでなく、そのままの分子を表示できる点で有用。
- 【スマートな“Auto Range”】”Auto Range”、”Show Repaired Cell”、”Show Molecular Cell”コマンドを一つの”Auto Range”コマンドに統合。新しい”Auto Range”コマンドは、フレームワーク構造に対して”Show Repaired Cell”を、分子結晶に対しては”Show Molecular Cell”を選択。(以前の “Auto Range “コマンドは、余分な原子を非表示にしない“Show Repaired Cell “コマンドと同等。)
- 【ネストされたキーワード】情報インスペクタ(Info inspector)を使用して、CrystalViewer でグループ/サブグループの項目として表示するためのネストされたキーワードを作成可能。パスの区切り文字としては、コロンを入力。(例:Mineral:Silicate:Feldspar)
- 【その他】
- 現在の構造の表示を簡単に素早くリセットし結合の自動生成を容易にするため、”Atoms Inspector”のプリセットされた原子半径の選択を見直し、無数の表形式のオプションを、Ionic、Covalent、van-der-Waalsの3つのカテゴリのそれぞれに最適なオプションに置き換え。
- 新たに名称変更した“Measure”メニューに、“PDF”モードで新しい”Distance Explorer”ウィンドウを表示する”Pair Distributions”コマンドを追加。
- “Distances & Angles”メニューの出力を切り詰め、余計なセルパラメーターや座標などを含まないデータだけを表示するように変更。カットしたデータは他の出力コマンドで処理可能。
- ツールバーの”Orient”ボタンを”Direction”に名称変更。
- 適切な場合に、チェックボックスで垂直なZ軸を持つより大きなセルのオプションを提供するよう“Surface Cell”の生成を改善。
- 開示グループのレイアウトを改善、冗長な“Inspector”ヘッダーを削除し、”Vibrations Explorer”のインスペクタペインを合理化。
- “3D Stereo Pair”モードで回転ムービーをエクスポートする際に、出力フレームが必要な幅の半分だったため水平方向に圧縮されたイメージになっていたバグを修正。
- 分子結晶のモデリングをより良くするため、プログラムの他の場所で使用されている“Williams”ポテンシャルでは扱われないいくつかの特別な要素に対して、”Universal Force Field” (UFF)非結合ポテンシャルを追加。
- デフォルトで単一のユニットセルのみを表示するよう変更。(必要に応じ、Modelインスペクタの”Unit Cell”グループを使い変更可能。)
- 緩和されていない結晶(unrelaxed crystal)や、ポテンシャルデータの乏しい結晶で起こる可能性があった、モード周波数が負の場合に“Density of States”(状態密度)表示がクラッシュする不具合を修正。
Windows(2024年6月25日リリース)
- 【その他】
- Intel統合グラフィックカード(Intel integrated graphics cards)のサポートを追加し、ウィンドウがリサイズされる非常に稀な問題を修正。環境(Preferences)設定パネルのグラフィックスペインで “Use Safety Mode”チェックをオンにすることで有効化可能。
- “Range”、”View Direction”などのポップオーバーを、ツールバーボタンが非表示の時に正しく表示されるよう修正。
- インスペクタタブまたは開示グループが一つも選択されていない場合にクラッシュする可能性があった問題を修正。
Mac OS(2024年6月26日リリース)
- 【グラフィックス互換性の改善】macOS “Sonoma”の“moving goalposts”および“Apple Silicon” (Mシリーズプロセッサ)の内蔵グラフィックス機能との互換性を確保するために、グラフィックシェーダおよびその他の3Dレンダリングコードを改訂。
- 最近のアップルのグラフィックス技術変更により、体積測定(volumetric)データのテクスチャがポスタライズされて表示され、単位セルの面や格子面を含む半透明の要素が斑点状に表示されていた問題を、修正されたコードとグラフィックスの回避策によりグラフィックスのハードウェア/OSの変更に関係なく正しく表示されるように修正。
- 【その他】
- 小さなウィンドウサイズでも表示できるように出力ログを改善。
- Infoインスペクタでキーワードをダブルクリックすると、通常のテキストに戻り編集できるように変更。
- 環境(Preferences)設定/設定(Settings)ウィンドウのペインの外観を、”Elements”ポップアップがプレーンテキストではなく、プッシュボタンとして表示されるよう改良。
- スケールバーの可視性(Scale bar visibility)が起動時に環境設定から正しく読み込まれるよう修正。
- Atomsインスペクタが、分子ごとにグループ化され、プロット範囲が変更されたときにクラッシュする非常にまれな問題を修正。
- プログラムのメモリフットプリントを改善し、ドキュメントや他のウィンドウを閉じたときのリークを修正。
- Apple Silicon 上で多面体選択が表示されないバグを修正。
- StereoをVibrations Explorer、Phonons Explorer、Symmetry Explorerウィンドウで使用できるよう改善。
- Vibrations Explorerで背景のグリッド設定が失われる軽微な不具合を修正。
- Packing Explorerで複数の単位セルが必要な場合に正しく表示されるよう修正。
- Simulation Energyグラフが極端に小さいY軸の増分に対応できるよう修正。以前のバージョンで、数値精度の制限により内部カウンタが正しく更新されないため、非常にまれな状況下でプログラムがハングすることがあった問題を修正。
- SingleCrystalとCrystalMaker間の“Live Rotation Mode”に関する問題を修正。
バージョン 11.0.2
Windows & Mac OS共通(2024年2月16日リリース)
- 【状態密度の改良】どの方向も優先されない、新しい一定分離サンプリングアルゴリズム(constant-separation sampling algorithm)を使用。環境設定パネルのシミュレーションペインから、独自のサンプリングポイント数を指定することで、自動サンプリングカウントをオーバーライド可能。
- 【OHポテンシャルの追加】O-H基のポテンシャルを、リザーダイト(Lizardite)のような含水珪酸塩などいくつかの酸化物や珪酸塩に追加。
- 【自動クローズの動作改善】エクストラ(Extras)インスペクタの自動クローズ機能を完全にオフにするのではなく、1つまたは複数の開示グループをシフト+クリックすることにより一時的に無効にするオプションを追加。
- 【ユーザーガイドの更新】ユーザーガイドに、平面充填係数、分子体積と表面積、状態密度、さらに物理的・熱力学的特性に関する新しいセクションを追加。フォノンエクスプローラーのセクションを拡張し、個々のモードの選択とその周波数の測定についての詳細説明を追加。
- 【その他】
- Range > Show All Atoms in Rangeコマンドを “Show All “と改名し、隠されたボクセルが表示されるように容積データセットを再生成する機能を追加。
- デフォルトのツールバー設定にStereoボタンを追加。
- 環境設定パネルのシミュレーションペインに、Vibrations- ExplorerウィンドウおよびPHonon Explorerウィンドウで使用される周波数単位の環境設定を追加。Y軸値を常にユーザーの単位に正しく変換するよう修正。
- 定数NPTモンテカルロ・シミュレーション(constant-NPT Monte Carlo simulation)をキャンセルしようとすると、プログラムがハングする問題を修正。
- 結合がなく、適切なポテンシャルがない結晶のフォノンをシミュレートしようとするとクラッシュする問題を修正。
- 定数NPTアンサンブルのモンテカルロ・シミュレーションで特定の構造が平面に崩壊する問題を修正。
- 弾性定数テンソルの計算に関するバグを修正。
- 誘電率テンソルの計算のバグを修正。
- Sylvite (KCl)のような特定の物質に対して “Buckingham Potential “を使用した場合のフォノンの計算に関するバグを修正。
- 状態密度ヒストグラムのメモリーリークを修正。
Windows
- 【新しいビデオツアー】ドキュメントウィンドウ・インターフェイスを紹介し、ツールバー、ツールストリップ、サイドバー、インスペクタに加え、新しいSelection、Legend、Scale Barのインスペクタを含む、主なプログラムデザインの概要を説明する21分の新しいガイド・ツアーを追加。この新しいツアーは、ギャラリーウィンドウのビデオツアーセクション、またはCrystalMaker社のウェブサイトやYouTubeチャンネルで視聴可能。
- 【その他】
- 非常に高い解像度でグラフィックをエクスポートすると、ラベルが歪んでしまうバグを修正。
- Show Libraryコマンドを改善。CrystalViewerがインストールされていない場合、このコマンドを選択するとアラートが表示され、直接ダウンロードするか、関連するウェブページに移動するかを選択できるように修正。
Mac OS
- 【新しいビデオチュートリアル】ドキュメントウィンドウ・インターフェイスを紹介し、ツールバー、ツールストリップ、サイドバー、インスペクタに加え、新しいSelection、Legend、Scale Barのインスペクタを含む、主なプログラムデザインの概要を説明する21分の新しいビデオ・チュートリアルを追加。MacのFaceTimeカメラを使って構造を回転または拡大縮小する方法を紹介する4分間の短いチュートリアルを追加。これらの新しいビデオは、ギャラリーウィンドウのビデオツアーセクション、またはCrystalMaker社のウェブサイトやYouTubeチャンネルで視聴可能。
- 【その他】
- ファイルタイプの識別にAppleの最新APIを使用するよう、ファイルインポートコードを更新。
バージョン 11.0.1
Windows & Mac OS共通(2024年1月16日リリース)
- 【エネルギー計算の進捗情報】新しいプログレスバーにはキャンセルボタンが追加され、これからフォノン、熱力学的性質、状態密度計算の中断が可能。
Windows
- 【その他】
- 新しいマッチオプションを持つ新しい同期ダイアログを追加。
- 回転するフォノンのアニメーションを回転(スピン)させようとするとクラッシュする問題を修正。
Mac OS
- 【Show Libraryコマンドの改善】CrystalViewer がインストールされていない場合、Show Library コマンドを選択すると、直接ダウンロードするか、関連するWebページに移動するかを選択可能なアラートを表示。
- 【その他】
- リストエリアを拡大し、Applyボタンを取り除くことにより、Symmetry Explorerの外観を改善。
- ツールバーのオプションとして、新しいGalleryボタンを追加。
- 登録、サポート、ニュースレターのリンクのURLを更新。
- Galleryウインドウからの登録とサポートリンクを、プログラムのシリアル番号とオペレーティングシステムの詳細が結果のウェブフォームに埋め込まれるよう改善。
- Sidebar、Log、Inspector 、Galleryウインドウの新しいアイコンをデザイン。
- ボリュームインスペクタでminとmaxテキストフィールドを使って範囲の値を編集する際のバグを修正。
バージョン 11.0.0
Windows & Mac OS共通(Windows:2024年1月10日リリース、Mac OS:2024年1月2日リリース)
- 【結晶エネルギーモデリング】以前のバージョンで提供されていたジオメトリ最適化(構造緩和)と基本的なエネルギー計算に比べ、より強力な結晶エネルギーモデリングエンジンを搭載。コアとなるパラメータ化されたポテンシャルの膨大なライブラリでは、既存の結合基準と原子環境の詳細な知識に基づいたスマートな選択基準とエネルギー最小化にモンテカルロ法と最小二乗法の新しいハイブリッド法を使用し、リアルタイムのジオメトリ最適化が可能。
- 【表面の緩和】結晶の表面を緩和させることができる新しいRelax Slabコマンドを追加。スラブの上部と下部を定義するため一対の可視格子面を使用し、真空ギャップの付与により上下の構造によるエッジ効果なしに表面の周期性を提供するよう、ダミーの単位セルをスラブの平面に構築。
- 【フォノンエクスプローラ】分散曲線や構造アニメーションを含む結晶の振動モード計算を追加。逆格子空間上の任意の点に対し格子波(フォノン)を可視化可能。逆格子空間の2点を指定し、表示された分散曲線上の点をクリックすることにより、波動ベクトルの定義、振動モードの可視化が可能。
- 【温度と圧力のシミュレーション】温度と圧力(オプション)の影響をシミュレーションできるSimulate Temperature & Pressureコマンドを追加。指定した温度/圧力を使用し、定容積(“NVT”)または定圧(“NPT”)のモンテカルロシミュレーションが実行され、エネルギー値がプロットされた構造(理想的にはスーパーセル)のリアルタイム更新により構造変化をインタラクティブに可視化。モデリング計算のためにアモルファス構造を提供するなど、結晶性材料を無秩序に(ディスオーダー化)する有用な方法も提供。
- 【状態密度】エネルギー・モデリングに結晶の状態密度計算を追加。異なる振動周波数の相対的なポピュレーションを示すヒストグラムとして可視化が可能。また、この基礎となる時間のかかる計算は、次のセクションにある物理的・熱力学的特性の予測の土台となっており、マルチスレッディング処理により計算時間の短縮が可能。
- 【物理的特性と熱力学的特性】物理的および熱力学的特性、平面パッキング係数、分子体積、表面積の計算を追加。
-
- 熱力学的特性:ゼロ点エネルギー、振動エネルギー、ヘルムホルツ自由エネルギー、エントロピー、比熱容量
- 物理的性質:弾性定数テンソル、弾性係数、音響速度(s 波とp 波)、ヤング率、ポアソン比、誘電テンソル、屈折率
- 平面充填係数
- 分子体積と表面積:選択された分子について、Space-filling または Van-der-Waals 半径を使用して充填体積を計算し、原子の重なりによって失われた体積を表示。指定された半径に対して表面積を計算。
- 【接触(close contacts)の表示】Show Close Contactsコマンドを追加。分子結晶におけるファンデルワールス半径の合計(±オプションの距離許容差)よりも短い原子間距離の非結合接触(” close contacts “)を表示。
- 【パワーアップした充填エクスプローラ】充填エクスプローラを一新。対称性、セルパラメータ、分子の向き、位置決めを完全にコントロールして分子を結晶に変換。さらに密着コンタクトをリアルタイムで表示するオプションも提供。新しいTool Stripでは、リアルタイムの回転、位置決め、測定、スケーリングが可能。新しいインスペクターに、パッキング効率と密度のライブ更新を行うアニメーション化された開示グループを実装。
- 【Auto range】結晶構造の範囲表示を最適化し、複雑な構造の配位トポロジーをそのまま視覚化する新しいコマンドを追加。
- Auto Range:完全に結合した陽イオンを確実に表示するようプロット範囲を設定。
- Show Repaired Cell:完全に結合した陽イオンを表示するようプロット範囲を拡大し、同時にセル外の陽イオンを非表示。
- Repair Edges:単一のユニットセルではなく既存のプロット範囲に焦点を当て、プロット範囲の拡大と選択的な部位の非表示の組み合わせを使用。
- Rangeポップオーバーのデザインを一新し、シングルクリックで軸方向の範囲を拡大する新しい “double arrow “コントロールを追加。
- 【新しいドキュメントインターフェイス】モダンなフルハイトテーマを採用した洗練された新しいインターフェイス。
- バージョン10以上のフローティング ツールストリップを、ツールバーの下に統合された固定ボタンバーに置き換え。
- 【合理化されたInspector】Inspectorを刷新。従来の数多いタブをInfo/Model/Extrasの3つのタブに集約。原子、結合、プレーン、体積データセットなどのモデルプロパティをModelタブに集約。ModelタブとRenderingタブに分かれていたその他のコントロールをExtrasタブに集約。
- 【新しい“Volume” Inspector】専用のボリュームインスペクタを搭載。容積データセットのより細かいコントロールが可能。
- 【キーワード】キーワードを構造ごとに保存し、表示とCrystalViewer経由の検索の両方に使用できるよう改善。
- 【スケールバー】以前のバージョンで使用されていたスケールを示す固定ルーラーを、オプションのスケールバーに置き換え。スケールバーの位置変更、フォントやスケーリングのカスタマイズ、出力されたグラフィックやビデオへの表示が可能。
- 【メニューレイアウトの改善】Range、Selection、Simulateの新しいメニューを追加。Range、Selectionは頻繁に使用するコマンドへのアクセスを容易にし、Simulateは結晶エネルギーモデリングに関連する新機能を含む。表示される構造に関するModelメニューと、ユーザーインターフェース(ツールバー、サイドバー、インスペクターなど)に関するViewメニューに、Model/Viewメニューを再編成。凡例、グリッド、スケールバーコマンドをViewメニューからModelメニューに移動。
- 【ダイナミック・レッド/ブルー・ステレオ】“Red/Blue Stereo”表示において、危険領域(純粋な赤やシアンに近い色)にある色を置き換えるために必要であった色の編集・調整を自動化。
- 【ギャラリーウィンドウ】CrystalMakerの起動時に、ギャラリーウィンドウを表示。このウィンドウ内で、最近のファイルのオープン、サンプルファイル、ビデオチュートリアル、セルフガイドチュートリアル、ドキュメント、サポートリンクの閲覧が可能。
- 【CrystalViewer】CrystalMakerのこれまでの統合構造ライブラリをCrystalViewer 11.1で置換え。CrystalViewer 11.1をインストールしていない場合、CrystalMaker 11から直接ダウンロードし、インストール後にCrystalViewerがCrystalMakerのライセンスデータを共有。
Windows(2024年1月10日リリース)
- 【新しいドキュメントインターフェイス】モダンなフルハイトテーマを採用した洗練された新しいインターフェイス。
- 丸みを帯びたアイコンとリストフッターコントロールを備えた改訂サイドバー。
Mac OS(2024年1月2日リリース)
- 【新しいドキュメントインターフェイス】モダンなフルハイトテーマを採用した洗練された新しいインターフェイス。
- 丸みを帯びたアイコンとリストフッターコントロールを備えたフルハイトサイドバー。
- 作業スペースを最大化する統合ツールバー(macOS 11 Big Sur以降が必要)
- 【AI によるハンドトラッキング】ハンドジェスチャーによる構造の回転と拡大縮小のコントロールに対応。Macに内蔵されたFaceTimeカメラとアップルの人工知能ソフトウェアにより追加のハードウェアは不必要。(Windows版はLeap Motion Controllerが必要。)
バージョン11の詳細なリリースノート(CrystalMaker社サイト)
バージョン 10.8.3
Mac OS(2023年6月28日リリース)
- 【その他】
- 新しい小グループ(研究員+アシスタント4名)ライセンスのサポートの追加。
- Deleteキーで選択範囲を削除できない問題の修正。
- 選択範囲が表示されている場合のEdit > Delete コマンドの有効化。
- 複数行のコメントがネストされた CIF データに関する(非常にまれな)問題の修正。
バージョン 10.8.2
Windows & Mac OS共通(Windows:2023年6月21日リリース、Mac OS:2023年3月6日リリース)
- 【SingleCrystal 5のサポート】ライブ回転およびライブ回折モードを含む、近日発売予定のSingleCrystal 5をサポート。
- 【拡張された構造チェック】既存の結晶を編集、または新しい結晶をインポートする際に、軸間角度がゼロでないこと、およびそれらの合計が360°未満であることを確認するための追加のチェックを実行。
- 【その他】
- アップデートチェックが新しいSSLベースのウェブサーバーで機能。
- 構造体が弛緩すると点滅して見えることがある問題の修正。
Windows(2023年6月21日リリース)
- 【その他】
- CrystalMaker テキストファイルのインポート時に無効な方向行列(orientation matrix)のチェックを追加。
- ネストされた複数行のコメントを含む CIF データに関する(非常にまれな)問題の修正。
- 硬石膏(Anhydrite)の構造修正。
Mac OS(2023年3月6日リリース)
- 【その他】
- ライブラリファイルの再保存が正しく機能するよう修正。
- [Distance Explorer]ウィンドウで距離範囲を変更した場合にプログラムがハングする問題を修正。
バージョン 10.8.1(2022年11月8日リリース)
Windows & Mac OS共通
- 【よりスマートな自動回転】SpinポップオーバーのCellオプションを改訂。最適な回転軸を中心に構造の自動回転が可能。
- 【Prismaticファイルインポート】高精細透過型電子顕微鏡画像シミュレーションに使用されるPrismaticデータファイルをインポート可能。
- 【その他】CrystalMaker text(CMTX)ファイルのNoteフィールドに関する非常にまれなバグ修正。
Mac OS
- 【その他】
- 別ウィンドウに切り替えた際に、切り離されたポップオーバーを閉じる修正。
- ライブラリブラウザの堆積鉱物(Sedimentary Minerals)グループに含まれる硬石膏(Anhydrite)の結晶構造に関する問題修正。
バージョン 10.8(2022年9月26日リリース)
Windows & Mac OS共通
- 【強力なオートローテーション】”Spin”のポップオーバーを完全に再設計。画面ではなく構造特有の回転、例えば、特定の結合またはセル軸を中心とした回転、回転軸を維持したまま構造を手動で回すことが可能。回転軸を画面に対して回転させる「ロックされていない回転」(unlocked rotation)のオプション追加。回転軸をスクリーン軸に平行、最も近い単位セル軸に平行、または角度フィールド(angle field)を使い完全カスタマイズに定義可能。振動モードは画面のY軸だけではなく任意の軸で機能。
- 【新しいビューコマンド】既存の選択に対し平行または垂直に構造を表示する新しいコマンドの追加。結合選択:選択した結合に沿った構造表示、選択した結合を垂直にする構造表示の選択。原子選択:原子に沿って表示(View Along Atoms)、原子を垂直にする表示(Make Atoms Vertical)の選択がAtom Selection Inspectorに追加。一般選択:Transform > View Directionサブメニューに垂直に表示(view perpendicular)コマンド追加。
- 【ナノスパイラル】Bend Selectionシートを再設計し、Radial Offsetフィールドを追加。円形だけでなくスパイラルセクションを定義可能。
- 【平面からの平均距離】Calculate > Distance from Planeコマンドで平均距離と標準偏差を計算し、出力ログに記入。
- 【より高速なSpeed Sync】シフトキーを押しながらツールバーのSyncボタンを押すことにより複数構造のドキュメントを素早く同期。
- 【その他】このバージョンは以下の機能強化と修正を含みます。
- Transform > Spinメニューコマンドを専用のSpinサブメニューに置換え。専用キーボードショートカット(cmd-opt-I)、Adjust Spinコマンドを使用可能。
- Spinツールバーボタンなどの”delay”ポップオーバーボタンを押すこと、より短い遅延でポップオーバーが表示。
- 可視座標または結晶座標の出力ファイルにユニットセルパラメータを追加。
- [bac]、[bca]、[cba]設定に対応する重複したC2221空間グループ設定を削除。
- 修正された値を含む新しい3体ポテンシャルファイルによる分子モデリング結果を改善。特定のケースでプログラム停止を引き起こす診断出力呼出しを削除。
- Bij形式で表現された異方性温度係数を含むCIFファイルを正しくインポート。
バージョン 10.6 (2020年12月8日リリース)
Mac OS
※Big SurならびにApple Siliconに完全に対応するため、古いOS(macOS 10.10 “Yosemite”ならびにmacOS 10.11 “El Capitan”)のサポートが終了
- 【ユニバーサルバイナリ】Apple SiliconとIntelどちらの環境でも動作するUniversal Binaryを採用しており、最高の柔軟性と最高のパフォーマンスを提供
- 【Discard Symmetryの改良】Transform→Discard Symmetryコマンドで対称操作を使用可能。これにより拡張された非対称ユニット内で新たに作成されたサイトに対し、分率座標(fractional coordinates)の異方性変位パラメータ(anisotropic displacement parameters)とエラーを変換することが可能
- 【Big Sur外観の改善】macOS 11.0 “Big Sur “上において、整合性を保つユーザインターフェースに大幅アップデート。ツールバー内でのポップアップメニュー領域の拡大とインスペクタリスト領域の縮小。Distance-、Vibration-、Symmetry Explorerウィンドウのツールバーデザインの統合とツールバーのボタンアイコンサイズの変更。環境設定パネルで標準的なツールバーの表示。つまみの非表示を防ぐスライダーの初期化。
- 【その他】このバージョンは以下の機能強化と修正を含みます。
- 構造リストとインスペクタの表示と非表示の切り替えが可能
- Viewサブメニューでの構造リストとインスペクタリストの切り替えが可能
- Tool StripでBig Surのぼやかした背景を表示
- よりモダンなデザインと効率的な操作性のある更新チェックアルゴリズムへ改良
- Big Surでウィンドウ再生コントロールアイコンを表示可能
バージョン 10.5.5 (2020年11月13日リリース)
Mac OS
- 【Big Surに対応】
- macOS 11「Big Sur」の新しいリスト表示に対応し、背景と結合プレビューの修正、フォント幅の変更、サイドバーのサムネイル表示の改善が行われました。
Windows & Mac OS 共通
- 【分子座標の初期化】
- 「Transform」 > 「分子座標の初期化」コマンドにより、分子構造物の原子座標がリセットされ、現在の画面軸に適用されるようになりました。(以前の設定では、構造物が最初に作成またはインポートされたときの初期の軸方向にセットされていました。)
- 【その他】このバージョンは以下の改良や修正を含みます。
- 透視図が有効な場合に多面体の破線が表示されるバグを修正しました。破線は多面体の内側ではなく、多面体の端に描画されることがありました。
- CIFファイルから変換できない元素記号を読み込む際にまれに発生していた問題を修正しました。変換できない元素記号(例えば “Va “など)は、最も近い元素記号(例えば “V “など)に自動変換されていましたが、そのままの元素記号を保持するようになりました。
- 選択インスペクタを使用した原子半径の設定において、10Å以上の値が可能となりました。
バージョン 10.5.4 (2020年8月28日リリース)
Windows & Mac OS 共通
- 【更新情報】ファンデルワールス半径
- Santiago Alvarez教授らが発表した最新のデータを使用して、ファンデルワールス半径がリニューアルされました。より正確な数値に改善され、対象がより広範囲となりました。
- 【追加機能】テキストファイル内で結合の自動生成範囲を定義
- CMTXファイル(CrystalMaker専用テキストファイル)に、距離範囲の指定とその範囲内で2種類の元素記号の間に結合(多面体)を自動生成を行う「BRNG」カードが追加されました。 このカードは既に存在する「BOND」カードや「BMAX」カードの、さらなる正確な代替手段として利用が可能です。詳細はCrystalMakerユーザマニュアルの「Appendix B CrystalMakerテキストファイル」を参照してください。
- 【その他】このバージョンは以下の改良や修正を含みます。
- DL_POLYファイルのインポートの改良: ヘッダー部分に5つ以上のパラメータを含むファイルのインポートが可能となりました(5つ以上のパラメータは無視されます)。
- 不完全な(技術的に無効となる)AXSFファイルの不具合の回避策の追加。無効な構造はスキップされ、残りの(有効な)構造をロードすることができるようになりました。出力エラーメッセージに行番号が含まれるようになり、エラー時の自己診断が容易になりました。
- 4文字未満のNOTE行を含むCMTXファイルを解析することが可能となり、テキスト内「強制改行」を適切に扱うことができるようになりました。
- 幅が小さい結合スタイルを使用する棒状プロットにおいて、細い棒と接続する「肘関節」部分が間違った半径で描画されることがあった問題を修正しました。
- 近接する垂直に近い結合円柱の表示における問題が解決されました。
- 閉塞した後端でない多面体の端に点線が描画されることがあった問題が修正されました。この問題は多面体の重心位置とホスト原子位置の不一致によるものでした。
バージョン10へ新たに追加された機能
ゼロからのコード開発・64bitマルチコアの高速アーキテクチャ・業界をリードするグラフィック表示・合理化されたインターフェース・MacOS 10.15 Catalina対応・タッチ操作・マルチ構造の可視化・回転可能なアニメーション表示・トラジェクトリファイルの高速「スクラブ」(不要な部分を削除)・空孔率の可視化・溶剤を含まない表面表示・電子密度マップ・容積の可視化・空孔ファインダ・複数の格子面・原子/結合スタイルを追加・曲面を持つ凹面多面体・充填エクスプローラ・対称性エクスプローラ・44種類のファイル形式のロード・高性能な新しいエネルギーモデリング・振動モードと赤外線スペクトル・補間構造・粉末単結晶X線回折実況モード・1,200以上の結晶構造を含むライブラリ・ブラウザと結晶ビューアを所有
バージョン10の詳細なリリースノート(CrystalMaker社サイト)
公開日:2020/02/11
最終更新日:2024/08/06
最終更新日:2024/08/06