SingleCrystal バージョン情報

SingleCrystal TOPはこちら

バージョン 5.0.0

Windows & Mac OS 共通(Windows 2024年1月4日、Mac OS 2024年1月2日リリース)

  • 【最新式のドキュメントインターフェース】洗練されたモダンなインターフェースデザインに置き換え。可視化コンテンツの変更や異なるペインのクリックにより、インスペクタが2D3D、クリスタルシェイプ、ステレオグラムのバージョンへ切り替え。
  • 【ドキュメントの注釈】ギャラリーウィンドウにある全てのサンプルの右側に注釈表示を追加。リッチテキスト書式を使用し、独自の回析実験に関するメモを記録可能。インスペクタのセグメントコントロールにあるNotesParametersセグメントを使い、NotesParameters Inspectorの表示を切り替え可能。
  • 【ミニステレオグラムの移動式ウィンドウ】回折ペイン上に表示され、エッジまたはコーナーにドッキングされたミニステレオグラムの移動式ウィンドウをオプションとして追加し、SingleCrystal 4のインスペクタに表示されるステレオグラムを置き換え。編集も可能なフルステレオグラムペインとPole Listを表示するためのショートカットを配置。
  • 3Dでの回析】Apple“METAL”Microsoft“DirectX”の最新の3Dグラフィックスを使用した回析の3D可視化機能を追加。Simulate > 3D Weighted Reciprocal Latticeコマンドを使用し、重み付けされた逆格子を3Dモデルとして表示可能。各相互格子点が球(系統的な欠落の場合は記号)で示され、ステレオグラムの投影に対応するさまざまな平面、ベクトル、あるいは円錐を追加可能。
  • 【ブリルアンゾーン】Simulate > 3D Brillouin Zone コマンドにより、任意の材料の第1ブリルアンゾーンを表示可能。専用のインスペクタを使いブリルアンゾーン(およびオプションでその周囲の相互格子)の表示をカスタマイズ可能。面の中心、辺、頂点のクリックにより座標の表示、shiftキー+クリックにより逆格子空間での軌跡を定義可能。
  • 【結晶形状】3D機能の拡張として、3D Crystal Shapeの選択、面(face)インスペクタを使った面の追加、面がどの程度発達しているかの指定という3段階で行われる結晶形態の表示機能を追加。Shapeインスペクタを使用し、プリセットの面グループを指定、面のカラースキーム・不透明度・彩度の設定、画面の中心からの形状移動が可能。
  • 【フーリエ変換】任意のシミュレートされたパターン、または観察されたパターンに対して光回折(optical diffraction)パターンをシミュレートする機能を追加。例えば、観察された回折パターンから模造の「高解像度TEM画像」表示や、画像マスクを編集し、シミュレートされたフーリエ変換を観察することで、回折の原理を探求することなどが可能。Pattern > Generate Fourier Transformコマンドにより静的画像を生成可能。View > Diffraction > Show Fourier Transformコマンドによりインタラクティブなフーリエ変換を表示可能。パターンリストから複数の画像を組み合わせ、フーリエ変換の結果を変更可能。例えば、1つのパターン(ドット列)を固定し、2つ目のパターン(別のドット列)を動かして、パターンの分離を変えることでフーリエ変換がどのように変化するか確認することが可能。畳み込みと形状関数の原理を探るマルチパターン資料で構成されるフーリエ変換に関する幅広い教材ライブラリを追加。
  • 【オートグリッド】観察された回折像の強度最大位置の自動検出を追加。グリッドオーバーレイが最初に観察画像の上に表示される際、グリッドのノードが観察された反射の上に重なるようにグリッドを自動的にスナップ。
  • 【自動インデックスパターンリストと位相ID】グリッドオーバーレイを使用して観察された回折像に自動インデックスを付ける場合、複数のシミュレーションパターンを自動インデックスの参照として使用するオプションを追加。これにより、回折の候補となる位相のショートリストを独自に作成し、観測された回折形状に最も近いものをプログラムに選択させることが可能。各構造の逆格子形状をシミュレートし、Best-Fitポップアップメニューに表示されたベストフィット結果のショートリストから選択することにより、観察された回折像の上に最適な向きで可視化可能。
  • 【ピーク検出/ラウエ自動インデクシング】回折像の強度最大位置の自動検出機能により、ラウエパターンなど逆格子形状を示さない回折パターンの自動インデックス化が可能。観察された回折像に重なる半径が可変の円形のオブジェクト(ピークマーカー)を使用し強度の最大値を表示可能。すこれらを測定に使用し、ピーク位置と強度のテキストファイル、あるいは、インデックス付けされた強度セットとしてエクスポート可能。
  • DM3DM4ファイルの読み込み】Gatan社の“Digital Microscopist”ソフトウェアによって生成されたDM3およびDM4ファイル形式のデータファイルの読み込み機能を追加。
    • 《注意》DM3およびDM4は(公式な)仕様が公表されていない独自のファイル形式であり、私たちはこれらの形式を分解しなければならなかったため、ファイルのインポートが常に信頼できるものであるとは保証できません。問題が発生した場合は、調査いたしますので、ファイルをお送りください。
    • SingleCrystalはこれらの形式の多構造ファイルを読み込むことができます。しかし、スケーリング情報が正確かどうかは不明ですので、ユーザーは正しいピクチャースケールを手動で確認する必要があります(ルーラーオーバーレイでキャリブレーションするなど)。
  • 【レベルヒストグラムとガンマコントロール】Thresholdコントロールグループを、強度ヒストグラムも備えた新しいLevelsグループに置き換え。強度ヒストグラムは強度の広がりを視覚化し、グラデーションカラーを使用している場合は異なる色が異なるレベルをどのように反映するかを観察可能。ヒストグラムの上に表示されるガンマスライダーにより、強度のガンマを定義しカラーリングを最適化可能。
  • 【より進歩した散乱因子】電子散乱因子を計算するためのMott方程式使用を改良。X線回折と電子線回折の両方で、より広い散乱因子の範囲に渡り、より信頼性の高い強度シミュレーションを提供可能。
    • 高角度X線散乱係数:Fox, et al (1989)のデータを使った 2 < sin θ/λ < 6Å-1 の範囲での高角度X線散乱因子計算を追加。原著論文ではln(fx)の角度依存性を4次の多項式を用いてフィッティングしているが、Li, Mg, Si, Ni, Zrについて誤った結果を返すため、He (Z=2)からCf (Z=98)までのすべての元素に対する独自のフィットを作成し、高角度計算に使用。
    • 電子散乱因子:低角度および高角度電子散乱係数のさらに2つのデータセットをInternational Tables for Crystallographyから引用し使用。
  • 【ロスレス画像圧縮】観測された回折画像を、独自のLZWスタイルのアルゴリズムを使用した非常に高速で効率的なロスレス画像圧縮形式で保存するよう変更。マルチパターンファイルの場合、旧形式の数分の1のサイズで保存可能。
  • 【画像のクリーンアップ】洗練された背景検出と削除、ノイズ除去を特徴とする、カスタマイズ可能なクリーンアップコマンドを追加。古いフィルムベースの回折法に対し、大きな背景の強度バルジの影響を受けない強度比較が可能。
  • 【その他の変更点】使いやすさとパフォーマンスを向上させるために設計された内部的な変更。
    • より洗練されたグリッドベースの自動インデキシングアルゴリズム。
    • 原点スポットを非表示にしたり、相対強度を定義する機能の追加。
    • 観測されたパターンを可視画像、生画像、背景減算画像としてエクスポート可能。
    • 面インスペクタを追加。結晶モルフォロジーを扱う際、あらゆるステレオグラムの極が専用のFacesインスペクタに表示され、距離スライダで面のサイズを調整可能。
    • ピークマーカーの設定、ピークサーチとバックグラウンドサーチパラメータが含まれる新しいObserved preferencesペインを追加。
    • 新しいズームメニューコマンドの追加(ズームイン cmd + 、ズームアウト cmd –)。
    • ギャラリーにフーリエ変換の広範なライブラリを追加。
    • その他多数の変更がされています。

Mac OS(2024年1月2日リリース

  • 【最新式のドキュメントインターフェース】フルハイトのサイドバーを備えたAppleの統合ツールバー外観。インターフェイスに、アニメーションコントロール付きのスマートインスペクタを追加。
  • 【その他の変更】
    • macのシステム要件を変更。高速なMetal 3D グラフィックスを提供するため、macOS の最小要件バージョンを10.14 “Mojave”とし、それ以前のシステムをサポート対象外に変更。

バージョン5の詳細なリリースノート(CrystalMaker社サイト)

バージョン 4.1.9

Windows(2022年7月27日リリース

  • 【逆格子と加重逆格子】電子回折シミュレーション時に逆格子と加重逆格子を描画。
  • 【その他】
    • シミュレートインスペクタ(Simulate inspector)のユニットセル(Unit Cell)スライダとテキストボックスでユニットセルパラメータが調整されると、ステレオグラムがリアルタイムで更新。
    • 全ての対称性に関連するステレオグラムの極表示を妨げることがある数値精度の問題を解決。

    Mac OS(2023年3月6日リリース

    • 【拡張された構造チェック】既存の結晶を編集、または新しい結晶をインポートする際に、軸間角度がゼロでないこと、およびそれらの合計が360°未満であることを確認するための追加のチェックを実行。
    • 【その他】
      • アップデートチェックが新しいSSLベースのウェブサーバーで機能。
      • CrystalMakerテキスト(CMTX)ファイルの“Notes “フィールドに関する非常にまれなバグの修正。

    バージョン 4.1.8

    Windows(2022年6月21日リリース

    • 【その他】
      • プロファイルのエクスポート(Export Profile)コマンドを使用し、回折プロファイルをエクスポート可能。(プロファイルウィンドウでコントロールキー+クリックでコンテキストメニュー表示)
      • Correct for atomic displacement parametersチェックボックスにより、回折パターンを完全に再計算。

      Mac OS(2022年9月20日リリース

      • 【逆格子と加重逆格子】電子回折シミュレーション時に逆格子と加重逆格子を描画。
      • 【その他】
        • シミュレートインスペクタ(Simulate inspector)のユニットセル(Unit Cell)スライダとテキストボックスでユニットセルパラメータが調整されると、ステレオグラムがリアルタイムで更新。
        • パターンリストでシミュレーションされたパターンを複製する際、反射配列を正しくコピー。
        • シミュレートインスペクタのサンプルグループを使用して原子変位パラメータを切り替える際、回折シミュレーションを正しく更新。
        • ドキュメントを開く際のマイナーなメモリリークを修正。
        • パウダーリング(Powder rings)を逆格子モードで描画。
        • Bijフォーマットで表現された異方性温度因子を含むCIFファイルを正しくインポート。

      バージョン 4.1 (2020年11月13日リリース)

      Windows & Mac OS 共通

      • 【Laue Top Plateシミュレーション】マイクロ回折実験で一般的に使用される90°Laue回折モードをサポート。検出器はX線ビームと平行に結晶の上に配置。
      • 【電子散乱係数の改善】最近の研究に使用されるモット式から導かれるBorn電子散乱振幅を採用(これまでのバージョンでは電子とX線散乱振幅の比に基づいた電子の相対散乱係数を使用)。強度補正項(画面上でX線と電子の強度が同じように見えるように設計)を使用しているため、結果として得られる強度に変化はなし。
      • 【散乱係数グラフ上でのBorn電子散乱振幅の表示】ポップアップ「グラフ」メニューのオプションで、散乱角度または逆d間隔の関数として電子散乱とX線散乱の比較が可能。グラフはマルチタッチスケーリングと異なるx軸(sinθ/λまたはd*)の結晶構造をサポート。
      • 【結晶ライブラリの拡張】半導体、水酸化物、リチウム含有鉱物などの24個の新規結晶構造を追加。Se [灰色]) / SiC 3C / BAs / AlP / BP / GaSb / InN / InP / InAs / InSb / ZnTe / PbTe / Bi2Te3 / PtSi / Cu2SnS3 / Peatite / ポリリチオ雲母(Polylithionite) / スギライト(Sugilite) / タボライト(Tavorite) / Tainolite / Violet Phosphorous / Caoxite / ウェッデル石(Weddellite) / 蓚酸石灰石(Whewellite)
      • 【その他】
        •  結晶エディタの改良、TEM電圧の増加、反射ラベルの外観を改善など。
        • ビュー方向シートの方向指標を改善。結晶エディタ上でチェックボックスをクリックすることで、複数のサイトの “オン “”オフ “を切り替え可能。
        • 最大TEM電圧を1000から9000keVに増加。
        • CIFファイルのインポートの際、非標準の元素記号(例えば “Va “など)は、標準の元素記号(例えば “V “など)に自動変換されるまれな問題を修正(元の元素記号を保持)。
        • 4インデックス表記でベストフィットゾーン軸を表示する際にまれに発生していた表示の問題の修正。
        • Laueパターンのスケーリングの問題の修正。

      macOS

      • 【ユニバーサルバイナリ】Apple SiliconとIntelベースのMacの両方に対応
      • 【Big Surをサポート】macOS 11 “Big Sur “上で動作。Big Surの「統一」ツールバーではなく、従来の「拡張」デザインを採用し、このバージョンとそれ以前のOSとの互換性を確保。

       

      バージョン 4.0.3 (2020年8月28日リリース)

      Windows & Mac OS 共通

      • 【拡張結晶ライブラリの拡張】13個の新規結晶構造(11鉱物と2無機化合物)を追加。鉱物:ブランネル石(Brannerite) / グレイジャイト(Greigite) / フェアチルダイト(Fairchildite) / Nyereite / Pseudobrookite / シュトゥット石(Studtite) / トロナ(Trona) / Ulvöspinel / Variscite and 藍鉄鉱(Vivianite) / 水酸化リチウム(Lithium Hydroxide Monohydrate) / Mg2TiO5 (Karrooite)
      • 【ユーザガイドの改訂】改訂により総括的な目次項目が大幅に増大。
      • 【その他】
        • 32-bitのマシンへのインストール時に生じていた問題の解決。
        • 巨大な構造を扱う時に便利な「元に戻す」コマンドをデフォルトで設置。
        • 物差しツールで測定する際、画像パターンが初期選択ではない場合にクラッシュしていた問題の修正。
        • カメラ長上限の削除。
        • 移動可能なインスペクタパネルを使用した場合の水平方向の調整問題の修正。
        • 初期設定の[000]方向は出力方向から割愛。
        • インポートされた回折画像がゼロdpiを指定していた場合に、画像解像度の設定を600dpiへ修正するオプションの追加。
        • 最大反射スポットサイズを0.3Å-1→1.0Å-1へ増加。

       

      バージョン4へ新たに追加された機能

      64-bit複数コア用の新しいアプリケーションの開発・macOS 10.15 “Catalina”環境下の動作確認(Mac)・複数パターンのシミュレーション・粉末回折環・菊池線・リアルタイムでのパラメータ制御・強度実況モード(CrystalMaker 10.5と併用)・スクラッチ開発による(ゼロからの)シミュレーション生成・プロフィール実況ツール:「交差断面図」回折の表示・物差しバー(インスペクタ使用でフルカスタマイズ可能)・ステレオグラム(インスペクタ使用でカスタマイズ可能)・複数の「元に戻る」「やり直し」コマンドをウインドウ毎に使用可・統合された結晶構造ライブラリでの検索・カラーリングされた観測回折データ・記録データに含まれる検索可能な反射リスト・改良されたグリッド(簡単な配置と制御)・タッチバーインターフェース(MacBook Pro)・タッチ操作によるフィードバック(Mac)・ダークモード(Mac)・Spacesモードとフルスクリーンモード(Mac)・目的パネルの完全初期設定コントロール・ファイルのサムネイル表示とプレビュー表示(Mac & Win)

       

      バージョン4の詳細なリリースノート(CrystalMaker社サイト)

      公開日:2020/02/07
      最終更新日:2024/02/08