SingleCrystal バージョン情報
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目次
バージョン 5.3.0
Windows & macOS 共通(Windows 2025年10月22日リリース、macOS 2025年9月23日リリース)
- 【検索スコープメニュー(Search Scope Menu)】検索フィールドにドロップダウンのスコープメニューデザインを追加し、水平のスコープ(Scope)バーを置き換え。操作をより明確にするため、個々のメニュー項目でそれぞれのツールチップを表示するよう改善。
- 【位相ID(Phase ID)】専用のPhase IDコマンドを(観測された)Patternメニューに追加。TEMおよびX線プリセッションパターン専用に設計されたこのコマンドは、Auto Grid機能を介して逆格子形状を自動的に識別、ソフトウェアに組み込まれている結晶構造ライブラリと照合し、最も一致する結晶相を特定。
- 【最大強度を中心に配置】Pattern > Centre on Max Intensity コマンドは、広がった反射に対応するように設計された、まったく新しいアルゴリズムを使用。このアルゴリズムはパターン全体をスキャンし、強度の統計値(標準偏差、平均値、最大値を含む)を計算、標準偏差内で最大値に近い個別の強度領域を特定。その後、一連の改良サイクルが実行され、最大強度領域を徐々に絞り込み、個別の最大値を特定。
- 【ピーク検出(Peak Detection)の改善】強度の標準偏差を参照したプロファイル計算を含む、よりロバストなピーク検出アルゴリズムを使用。これにより、ピークマーカーが000最大値の端に張り付くことを防止。
- 【データの反転】従来の自動ネガティブ検出(negative detection)アルゴリズムを無効にする、新しい Edit > Invert Dataコマンドを追加。
- 観測されたパターンを読み込む際、SingleCrystalはそのパターンが「ポジティブ」(黒=0; 白=最大)か「ネガティブ」(白=0; 黒=最大)かを判断する必要があり、これはほとんどのパターンでうまく機能。まれに、中間グレー(mid grey)のようにバックグラウンドレベルが高い場合に検出アルゴリズムが失敗することがあり、この状況では自動ピーク検出、バックグラウンド減算、グリッド・フィッティングがすべて失敗するため、ユーザーがこの新しいコマンドを使用し手動でパターンを反転させることができるよう改良。
- 【新しいTransformメニューの追加】スケールと向きを設定するためのグローバルコマンドを、Patternメニューから新しいTransformメニューに移動。これにより、パターンメニューも整理され、よりわかりやすくなるよう変更。アニメーションを開始(Start Animation)コマンドも、ViewメニューからTransformメニューに移動。
- 【パターン(Pattern)メニューの改訂】Patternメニューを、第一選択されたパターン(primary-selected pattern)が観測パターンか、シミュレーションパターンかにより、その内容を変えるよう改訂。これにより、以前のバージョンと比較して見た目をすっきりさせ、また、Lock、Set Colour、Apply Colour Themeなどの新しいコマンドのためのスペースを確保。
- 【新しいリングプロファイル表示(Show Ring Profile)コマンドの追加】新しいPattern > Show Ring Profileコマンドは、パターン中心から外側に向かい同心円状に統合された強度プロファイルをフローティングウィンドウに表示。これにより、データの拡大縮小、スクロール、測定が可能。グラフィックのクリップボードへのコピー、PDFファイルへのエクスポートも可能。プロファイルデータ(xy値)をテキストファイルにエクスポートすることも可能。
- このコマンドを効果的に使用するための、準備ステップ:
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- バックグラウンドを減算
- パターンを中央に配置(例えば、新しいCentre on Max Intensityコマンドを使用)
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- 以前のバージョンとは異なり、リング強度を決定するアルゴリズムが変更されていることに注意。与えられた半径の最大強度を表示する代わりに、各放射状リング(radial ring)の周囲を積分し、同じd間隔(d-spacing)で複数の反射を統合するよう変更。(プロファイル強度を計算する際には、各リングの円周を考慮。)これにより、より正確であるだけでなく、イメージプレートのデータ(Image Plate data)を解釈する便利な方法を提供。
- 【新しい消しゴムツール(Eraser Tool)の追加】観察されたパターンを編集するための新しいツールをツールストリップに追加。このツールを選択した状態で画像をクリックすると、十字カーソルが表示され、マウスを下方に押し続けることにより、消去されるピクセルを表す円形のスポットが拡大。これが適切なサイズになった時点でドラッグすることにより、ピクセルの線を消去可能。
- 【ツールストリップとツールのデザイン一新】上記の新しい消しゴムツールに加え、ツールストリップのデザインを大きく変更。
- スクリーンツールのサブタイトル: CrystalMaker と同様、スクリーンツールを変えると、アクティブウィンドウに情報を示すサブタイトルが表示されるよう変更。
- 矢印ツールと移動ツールを入れ替え、CrystalMakerとCrystalDiffractと同じ配置になるよう変更。
- ツールストリップの右側にリストボタンを追加し、Reflexionsリストを素早く切り替えることができるよう改善。
- ツールストリップやReflexionsリストの切り替えを可能にするコンテクストメニューを追加。
- 矢印(Arrow)ツールでクリックしてドラッグすると、選択長方形が表示されるように改良。
- 移動(Move)ツールがアクティブの時にシフトキーを押し続けると、移動が水平か垂直に制限されるように改良。
- クリックしてズーム(以前と同様だが、マウスボタンを離した時にズーム)、またはクリック&ドラッグによるズームの四角形の定義をサポートするよう、拡大(Magnify)ツールを改良。
- キーボードショートカットを使ってスクリーンツールを変更すると、他のウィンドウのツールも更新されるよう改良。
- スクリーンツールのキーボードショートカットが、対応するツールチップに表示されるよう改良。
- 【その他】 このバージョンでは、ユーザーガイドの更新、システムの潜在的な問題の回避策、およびマイナーなバグ修正を含む。
- クリスタルエディターで、サイトラベルにスペースまたは非 ASCII 文字が入力されないよう改善。
- グリッドオートインデックス(Grid Auto Indexing)の改善により、フィットのプレビュー時にミスマッチを引き起こす可能性があった、結果の重複を排除。
- 以前は最大40ピクセルまでであったピークマーカーを、最大100ピクセルまで大きくできるよう改善。
- View directionツールバーボタンで、インデックス範囲を±3から増加させ、±5まで設定できるよう改善。
- TEM回折用の120keVプリセットを追加。
- ギャラリーウィンドウのフーリエ変換のサンプルファイルを改善。これらはグラデーションではなく、透明な背景の上に白いマスクカラーを使用するよう変更。これにより、複数のマスクを重ねて、複合回折パターンを作成可能。
- フーリエ変換の最大倍率を16から32に増加。
- Reflexions ListのVertical モードへの切り替えを改善。ペインの幅または高さが回折/出力分割ビューの一定の割合に固定されるよう変更。
- CrystalMakerやCrystalViewerと整合するよう、Set OrientationコマンドをSet View Directionコマンドに名称変更。
- Fourier Transformペインが表示されているときの倍率と情報表示の問題を修正。
- サマリウムの参照構造を修正し、9R構造の正しいα相とdhcp構造の高圧多形を追加。また、リチウムの構造も更新し、αとβの多形に置き換え。
- Miller-Bravais記法を使用した六方晶結の自動インデックス作成時に、画面上のアラートで表示されるベスト・フィットの結果が、逆格子ベクトルを誤って変換していたバグを修正。アルゴリズムでは正格子ベクトルと想定しており、ビュー方向は正しく変換されていた。
- フィット結果のドロップダウンメニューに表示されるベストフィットのゾーン軸が、4インデックス表記(four-index notation)で間違って表現されていた問題を修正。
- グリッドリセット(Grid Reset)コマンドでXY分割数がリセットされていなかった問題を修正。
Windows
- 【その他】
- リフレクションリストが空の場合に、検索を実行するとクラッシュする可能性があった問題を修正。
- 可視画像の書き出し(Export Visible Image)、生画像の書き出し(Export Raw Image)、背景画像の書き出し(Export Background Image)コマンドに関し、ファイル形式と内容が間違っていた問題を修正。
- ほとんどの場合にUndoコマンドが失敗していた原因のバグを修正。
- ギャラリーを閉じるとクラッシュすることが時々あった不具合を修正。
macOS
- 【Tahoe “Liquid Glass” インターフェース】SingleCrystal 5.3.0は、macOS 26 “Tahoe”の新しい “Liquid Glass “インターフェースを完全にサポート。そのために、インターフェースのヘッダー/フッターに半透明をより多く使用するなど、広範な変更を実施。ツールバーには、新しいインスペクタ・セパレータによりDiffractペインの上に残る一連の半透明のローゼング(translucent lozenges)が含まれる。
- macOS 11以降で実行しているすべてのユーザーは、独立したインスペクタペインとメニューバーアイコンを含む、洗練されよりすっきりしたユーザーインターフェイスの恩恵を受けることが可能。
- サイドバーの左下隅から「+」ボタンとアクションボタンを削除。Addボタンをツールバーに戻し、Actionsの代わりにコンテクストメニューを使うことができるよう変更。
- 見た目をすっきりさせ、また、他のアプリと整合するように、ツールバーのデフォルト状態を “Icon Only”に変更。
- サイドバーのカラー・チェックボックスをTahoeや以前のオペレーティング・システムにマッチするよう改善。
- スライドサイドバーに影と透明度を追加。
- macOS 26 Tahoeの “丸みを帯びた正方形“アプローチと整合するように、アプリケーションアイコンを改訂。このアイコンは異なる外観スタイル(Appearance styles: Default, Dark, Clear, Tinted)に適応。
- 【反射リスト(Reflexions List)のマルチタッチ回転】マルチタッチを使って、Reflexions Listのレイアウトを水平方向と垂直方向に素早く切り替えられるように改良。
- Reflexionsリストの上にマウスポインタを置き、右に回転させると縦型レイアウトに、左に回転させると横型レイアウトに切り替え可能。(注:リストがすでに縦長の場合に右に回転させようとしても何も起こらず、すでに水平の場合に左回転しても同様。)
- 【その他】
- Peak Tipsポップオーバーを経由してReflexionsリストに反射を表示する際、マルチパターン回折のみを扱う場合に発生する可能性があったマイナーなタイミングの問題に対処。
- 拡張時にピークの先端が消えるという長年の問題を修正。
- macOS 26 上で動作している際に、ビュー方向とミラー指数(Miller Indices)の上線(overbar)文字を表示するための回避策を追加。デフォルトのシステムフォントの変更とテキストのカーニングに関連するシステムのバグが組み合わさることにより、上線が消えるように見えた問題を修正。
- ツールバーのRotatorコマンドが、起動時に選択したRotatorの角度に関係なく90°の値を表示していた問題に関し、正しい角度を表示するよう修正。
- 編集メニューに追加されていたシステム生成の“Writing Tools “と“AutoFill “アイテムを削除。
- Textモードでツールバーアイテムがタイトルを表示しない問題を修正。ツールバー のoverspillメニューにアイコンが表示されないという別の問題も解決。
- ドキュメントウィンドウが閉じられ、カラーパネルが使用されたときにクラッシュする可能性があった問題に関し、コードを追加し修正。
- Centre on Max Intensityコマンドが非正方形のパターンでクラッシュしなくなるよう修正。
バージョン 5.2.1
Windows & macOS 共通(2025年5月1日リリース)
- 【六方晶と三方晶(Hexagonal & Trigonal Crystals)の精度向上】入力データ内の六角形分数(hexagonal fractions)(1/6、1/3、2/3、5/6)を自動的に検出し、これらを完全な64ビット精度に変換するオプションを追加(デフォルトでオン)。変換は、CIFなどのテキストファイルからのデータインポート時、Crystal Editor使用時の2箇所で実行。このオプションは、Preferences/SettingsパネルのSimulationペインにある新しいチェックボックスで無効化可能。
- 【その他】
- CoNb3S6の結晶構造を統合構造ライブラリに追加。
Windows
- 【その他】
- ミニ・ステレオグラムが、新しい構造に対し、再び軸極を表示するよう修正。
macOS
- 【その他】このバージョンには、古いOSとの互換性向上、システムの不具合に対する回避策を含む。
- macOS 11以前のレガシーOSにおいて、ツールバーアイテムのサイズが正しく設定されるよう修正。ボタンの幅を若干広くし、より良い外観へ変更。
- Mシリーズのプロセッサに於いて、” Visualize Crystal Structure”コマンドを選択し、かつ、CrystalMakerがAppleのセキュリティツール”Gatekeeper”により隔離状態(quarantined)にある場合にまれに発生する問題を修正。
バージョン 5.2.0
Windows & macOS 共通(2025年2月17日リリース)
- 【ステレオグラムの改良】ステレオグラム(Stereogram)に、南半球(South-hemisphere)の投影のみを表示する新しいオプションを追加し、これらの極がよりスマートに表示されるよう改善。ミニステレオグラム(mini stereogram)もこれらの設定に適応するよう改良。
- 北半球の投影を非表示とし、南半球の投影のみを表示するオプションを追加。 南半球だけを見たいというニーズに答えるため、ステレオグラムインスペクタ(Stereogram Inspector)の投影グループ(Projections group)を変更。
- ミニステレオグラムを北半球/南半球の設定に適応するよう変更。 北半球と南半球の両方の投影が指定されている場合、北半球の投影だけを表示するが、南半球の投影だけが指定されている場合、北半球の投影なしにミニステレオグラムに表示するよう変更。
- 南半球の極を、半径が大きくなるにつれて縁(rim)が厚くなり、 また、背景で塗りつぶすよう改善。
- 【観測された強度(Observed Intensities)の作表】ピークマーカーに指定されたデフォルト設定の内容に関わらず、Reflexionsリストに観測された全てのピークの位置と強度を自動表示。
- 【出力ログ】Viewメニューに出力ログ(Output Log)コマンドを追加。グリッドフィッティングを含むプログラム操作に関するより詳細な情報を新しいテキスト出力ウィンドウに表示。
- 【ギャラリーウィンドウの改善】ギャラリーウィンドウを、各グループのアイコンを表示する新しい外観に変更。
- ギャラリーに4つの新しいビデオチュートリアルを追加。
-
-
- オートグリッド(Auto Grid)
- 3Dの回折(Diffraction in 3D)
- ブリルアンゾーン(Brillouin Zones)
- フーリエ変換(Fourier Transforms)
-
- 【その他】
- グリッド・インスペクタの改善。斜度リセット・ボタンを[90°]という紛らわしいタイトルから、標準的な「戻る(Go Back)」アイコンに変更。方位グループ(bearing group)にステッパーコントロールと、グリッドを最も近い垂線にリセットするリセットボタンを追加。
- エクスポートグラフィックス(Export Graphics)のフォーマット、倍率、透明度が環境設定として保存され、次回プログラム起動時に復元されるよう改善。
- おおよそのビュー方向(approximate view direction)を計算するためのアルゴリズムを少し高速化。
- インデックスが設定範囲である±999から大きく外れている場合でも、任意のステレオグラムの極を追加できるよう改善。 範囲外の極を検出した場合は、最も近い範囲内の極として追加。 例えば、(1230 230 1)は(476 89 0)となり、アドバイスメッセージを表示。
- ユーザーガイド、“What’s New “およびチュートリアル・ドキュメントをこのリリースに合わせ全て更新。
- 極インスペクタ(Poles Inspector)の動作を変更。 グループ行のインデックスをダブルクリックすると、グループが編集されるよう変更。(以前はグループの拡大または縮小。)
- 極インスペクタ(Poles Inspector)の1つのポジションフィールドから次のフィールドへタブで移動する機能を追加。
- 同じ分率座標(fractional coordinates)を持つが異なる占有率(occupant)を持つ原子サイトをマージする際、結果の占有率の合計が1.0を超える場合(数値の精度が限られているために起こる可能性)にマージが失敗することがあった問題を修正。
- 結晶情報表示に於いて、単原子構造に対してセルあたりの計算式単位数(Z: number of formula units per cell)が間違っていたバグを修正。
Windows
- 【オートグリッドアルゴリズム(Auto Grid Algorithm)の改良】いくつかのパターンの周期性を識別できない問題に対処。複数のグリッドオプションを平均化し、より信頼性の高いビュー計算を実現し、Auto Gridコマンドを大きく改良。
- 【その他】
- ビューの方向ポップアップ(view direction pop-up)に関し、ビューの方向が変わった場合でもプリセットの方向を2回以上連続して適用すると正しく動作しなかった問題を修正。
- 極インスペクタ(Poles Inspector)に於いて、極がリスト上で選択されている場合に、アクションメニューのnew poleコマンドが新しい極を追加せず、極の編集になっていた問題を修正。
- 3D 回折ペインでシングルクリックすると、回転が正しく停止するよう修正。
- ステレオグラムペイン(Stereogram pane)で、ウィンドウ背景か回折背景を正しく選択できるよう修正。
- 回折とステレオグラムの相対サイズがセッションファイルから適切に復元されるよう修正。
macOS
- 【オートグリッドアルゴリズム(Auto Grid Algorithm)の改良】このバージョンで、グリッド検出アルゴリズムを大きく改良。いくつかのパターンの周期性を識別できない問題を解決し、マルチグリッド平均(multi-grid averaging)によってより信頼性が高く正確な結果を提供。
- 【オーバーレイビュー(Overlay Views)に対するマルチタッチのサポート】メインの回折ビューに於いて長年に渡りサポートして来たマルチタッチ操作による回転とスケーリングに加え、現在選択されているオーバーレイビュー(ルーラー、分度器、グリッド)を回折ビューとは独立して回転できるよう改良。(ルーラーやグリッドの微細スケールでの再配向に有用。)
- 【Visualize Crystal Structure コマンドの改良】複数のシミュレートされたパターンが選択されている場合、Visualize Crystal StructureコマンドがCrystalMakerの同じドキュメントウィンドウに対応する結晶構造を追加するよう改良。(CrystalMaker 11 で正しく動作。)
- 【新しいクイックルック(Quick Look)プラグイン】SingleCrystalドキュメントが再びサムネイルを表示し、選択するとプレビューが表示されるよう改善。
- SingleCrystalのバージョン4から5.1で使用されていた古いメカニズムがAppleによってサポートされなくなったため、最新の macOS Sequoia で動作する新しいプラグインアーキテクチャを開発。
- 長方形だったサムネイルアイコンをSequoiaの正方形のドキュメントアイコンとして動くよう、元画像をトリミングして枠一杯に表示されるよう再設計。
- プレビューに対し、CrystalDiffract 7と同様のスキームを使用。但し、単一画像表示ではなく、個々のパターンプレビューに対応する一連の画像をタイル状に表示。(このタイル状のレイアウトは、以前のバージョンのプログラム、およびCrystalMakerで使用されていた低解像度の画像の古い配列に比べ、より望ましいもの。)
- 【煩わしいSequoia 起動ダイアログの回避策】macOS 15 Sequoia上で SingleCrystal 5.0/5.1を起動する際、「SingleCrystalは他のアプリケーションのデータにアクセスする必要があります(SingleCrystal needs to access data from other apps)」と表示される警告は、Apple が共有アプリケーショングループの命名規則を一方的に変更したため、マルチユーザグループやサイトバンドルで使用していた共有設定フォルダが認証されなくなったことが原因であることが判明。
- 残念ながら、回避のためには Apple の新しい命名規則を採用せざるを得ず、 グループバンドルまたはサイトバンドル利用の Mac ユーザは、CrystalMaker ソフトウェアスイートのいずれかのプログラムを 1 度だけ再ライセンスする必要がある。 一旦完了すれば、もうSequuoiaシステムに煩わされることはなく、他のすべてのアプリケーションも実行可能となる。
- 【その他】
- 各種インスペクタペインにおけるショートカットボタン付きテキストフィールドの表示を改善。
- シミュレーションタイプを変更しても、情報インスペクタがパラメータインスペクタに切り替わらなくなるよう修正。
- シミュレーションの種類の変更が、Parameters Inspectorを開示グループの上にごちゃごちゃに表示する状態を引き起こすことがある稀なタイミングの問題を修正。
バージョン 5.1.3
Windows(2024年10月22日リリース)
- 【その他】このリリースでは、グリッドベースのオートインデックスに関する時折発生するバグと、カスタムバックグラウンド減算に関連するクロスプラットフォームフォーマットの問題を修正。
- ある特定の構造体に対して、グリッドベース(Grid-based)の自動インデックス作成に失敗することがある稀な問題を修正。
- カスタムバックグラウンド減算データ(custom background subtraction data)をドキュメントファイルに保存する際の問題に対処。(Mac版とWindows版で異なるフォーマットを使用していたため、これらのデータをプラットフォーム間で共有することができなかった問題を修正。)
バージョン 5.1.2
Windows(2024年9月24日リリース)
- 【Export Graphicsのエクスペリエンス改善】Export Graphics(グラフィックの書き出し)コマンドを使用する際、フォーマット、倍率、透明度の使用をユーザー設定として保存し、毎回デフォルト値をリセットする必要がなくなるよう改善。
- 【その他】このリリースでは、サイトの占有、高DPIスクリーン、ピクセル・フォーマットに関する問題を修正。
- 同じ分率座標(fractional coordinates)を持つが異なる占有率(occupant)を持つ原子サイトをマージする際、結果の占有率の合計が1になる場合に数値精度のためにマージが失敗することがあった問題を修正。
- 高DPIスクリーンで画像パターンを操作する際、グリッドのフィッティングやオートインデックスなどの計算時にDPI値が考慮されていなかったことに起因する様々なバグを修正。
- ピクセルあたり1バイトのフォーマットで画像を読み込むと、画像が空白になるバグを修正。
- 12月に有効期限が切れる年間ライセンスだけに特有な、“About”ウィンドウを表示しようとするとクラッシュする可能性があった問題を修正。
バージョン 5.1.1
Windows & macOS 共通(2024年7月30日リリース)
- 【インターフェイスの改善】全体的なユーザーエクスペリエンスを向上させるため、ドキュメントウィンドウに於いていくつかの一般的なインターフェイスの微調整を実行。
- Reflexions Listで、水平/垂直のトグルコントロールに、レイアウトモードに応じて変化するダイナミックアイコンを使用するよう変更。このアイコンと隣のCloseアイコンを常に表示するよう変更。
macOS
- 【インターフェイスの改善】全体的なユーザーエクスペリエンスを向上させるため、ドキュメントウィンドウに於いていくつかの一般的なインターフェイスの微調整を実行。
- システムが提供するさまざまなツールバー(Toolbar)とタブバー(Tab Bar)の項目を、メニューバーの上部にあるサブメニューに移動し、Viewメニューを整理。
- 【その他】
- テキスト読み込みの最適化により、CIFインポートをわずかに高速化。
- 大きな画像を解凍する際の潜在的なメモリの問題を修正。
- 既存のシミュレートされたパターンを複製する際、強度が正しくスケーリングされるよう修正。
バージョン 5.1.0
Windows & macOS 共通(2024年6月6日リリース)
- 【新しいToolstrip】スクリーンツールとオーバーレイのポップオーバーコントロールを、メインツールバーの下にある、簡単にワンクリックでアクセスが可能な新しいツールストリップに置き換え。必要に応じ、新しい”Tools”のツールバーボタンのクリックにより非表示化可能。(または、[View] >[Screen Tools] > [Hide Tools] を選択)以前の”View”ポップオーバーを、各ビュー用の個別のボタンに置き換え。“Reflexions”ボタンはデフォルトのツールバー構成に移動。
- 【ハイダイナミックレンジ(HDR)画像のサポート】新世代の半導体検出器から得られるようなハイダイナミックレンジ(HDR)画像ファイルをインポートし表示する機能に加え、強度変化の可視化機能を追加。強度スケールをリマップする自動ガンマ変換により、多くのモニターで8ビット表示(256レベル)可能。オリジナルの生の強度(raw intensities)はピークマーカーで表示され、エクスポートも可能。
- 【観察画像のリアルタイム読み出し】矢印(”Arrow”)ツールの使用により、マウスの位置と対応する観察強度(observed intensity)を回折ペインの下部にある “Info Tip”に表示する機能を追加。HDR画像では元の生の強度も表示。
- 【放射状に平均化された背景(Radially-Averaged Background)】ピクチャインスペクタの背景検出(Background Detection)ポップオーバーに、背景バイトがスクリーン中心に対して放射状に平均化される新しいオプション「放射状平均背景(“Radial average background”)」を追加。(重要:十字線を表示してMoveツールを使用するなど、観測パターンを物理的に移動し、強度の中心を回折ペインの中心へ位置付けることが必要。)
- 【リングパターンの生成(Generate Ring Pattern)】既存のピクチャーパターンを一連の同心円状のリングに変換する、粉末回折データとの比較に役立つ新しいオプション機能をPatternメニューに追加。(観測回析画像を正しく中央に配置することが必要。)
- 【その他】
- 開示グループ(disclosure group)の自動クローズ(“auto closure”)モードを使用する場合、シフトキーを押しながら複数の開示グループを開くことができるようインスペクタを改善。
- 背景の減算処理との混乱を避けるため、ピクチャインスペクタの背景グループの名前を一般(“General”)に変更。
- ギャラリーウィンドウの登録とサポート(”Registration and Support”)リンクを、対応するウェブフォームのより多くのフィールドに自動的に入力されるよう改善。
- “What’s New”ガイドをアップデート。
- スクリーンツールが起動時に正しく表示されるよう修正。
- 1つのウィンドウでスクリーンツールを変更すると、他のすべてのウィンドウでも変更されるよう修正。
- Nontronite(ノントロナイト)にスメクタイト鉱物を追加、Montmorillonite(モンモリロナイト)では計算で求めた構造を実際の構造に置き換え、結晶構造ライブラリを更新。
- サイドバー、インスペクタ、ログ(“Log”)、ギャラリー(“Gallery”)に新しいアイコンを追加。
- ギャラリーウィンドウとドキュメントウィンドウのメモリリークを修正。
Windows
- 【新しいウィンドウ外観】ドキュメントウィンドウのデザインをCrystalMaker 11の外観に合わせて一新。統合されたツールバーを削除し、分離されたタイトルバーとツールバーを配置。新しいアイコンと分割型のボタンデザインを追加。
- 【その他】
- より暗いギャラリー背景に変更。
- 3Dレンダーシステムを初期化する際のクラッシュを修正。
- 高DPIスクリーン上でマーカーを表示する際の問題を修正。
- 拡大ツールを、クリックした正しいポイントにパターンをセンタリングするよう修正。
- しきい値の最小値と最大値を変更した際に、レベルヒストグラムが正しく更新されるよう修正。
- Reflexions のヘッダーデザインをMac版に合わせて変更。
- SingleCrystal 5 が Windows 7 上で再び正しく動作するよう修正。
バージョン 5.0.0
Windows & macOS 共通(Windows 2024年1月4日、macOS 2024年1月2日リリース)
- 【最新式のドキュメントインターフェース】洗練されたモダンなインターフェースデザインに置き換え。可視化コンテンツの変更や異なるペインのクリックにより、インスペクタが2D、3D、クリスタルシェイプ、ステレオグラムのバージョンへ切り替え。
- 【ドキュメントの注釈】ギャラリーウィンドウにある全てのサンプルの右側に注釈表示を追加。リッチテキスト書式を使用し、独自の回析実験に関するメモを記録可能。インスペクタのセグメントコントロールにあるNotesとParametersセグメントを使い、NotesとParameters Inspectorの表示を切り替え可能。
- 【ミニステレオグラムの移動式ウィンドウ】回折ペイン上に表示され、エッジまたはコーナーにドッキングされたミニステレオグラムの移動式ウィンドウをオプションとして追加し、SingleCrystal 4のインスペクタに表示されるステレオグラムを置き換え。編集も可能なフルステレオグラムペインとPole Listを表示するためのショートカットを配置。
- 【3Dでの回析】Apple社“METAL”とMicrosoft社“DirectX”の最新の3Dグラフィックスを使用した回析の3D可視化機能を追加。Simulate > 3D Weighted Reciprocal Latticeコマンドを使用し、重み付けされた逆格子を3Dモデルとして表示可能。各相互格子点が球(系統的な欠落の場合は記号)で示され、ステレオグラムの投影に対応するさまざまな平面、ベクトル、あるいは円錐を追加可能。
- 【ブリルアンゾーン】Simulate > 3D Brillouin Zone コマンドにより、任意の材料の第1ブリルアンゾーンを表示可能。専用のインスペクタを使いブリルアンゾーン(およびオプションでその周囲の相互格子)の表示をカスタマイズ可能。面の中心、辺、頂点のクリックにより座標の表示、shiftキー+クリックにより逆格子空間での軌跡を定義可能。
- 【結晶形状】3D機能の拡張として、3D Crystal Shapeの選択、面(face)インスペクタを使った面の追加、面がどの程度発達しているかの指定という3段階で行われる結晶形態の表示機能を追加。Shapeインスペクタを使用し、プリセットの面グループを指定、面のカラースキーム・不透明度・彩度の設定、画面の中心からの形状移動が可能。
- 【フーリエ変換】任意のシミュレートされたパターン、または観察されたパターンに対して光回折(optical diffraction)パターンをシミュレートする機能を追加。例えば、観察された回折パターンから模造の「高解像度TEM画像」表示や、画像“マスク“を編集し、シミュレートされたフーリエ変換を観察することで、回折の原理を探求することなどが可能。Pattern > Generate Fourier Transformコマンドにより静的画像を生成可能。View > Diffraction > Show Fourier Transformコマンドによりインタラクティブなフーリエ変換を表示可能。パターンリストから複数の画像を組み合わせ、フーリエ変換の結果を変更可能。例えば、1つのパターン(ドット列)を固定し、2つ目のパターン(別のドット列)を動かして、パターンの分離を変えることでフーリエ変換がどのように変化するか確認することが可能。畳み込みと形状関数の原理を探るマルチパターン資料で構成されるフーリエ変換に関する幅広い教材ライブラリを追加。
- 【オートグリッド】観察された回折像の強度最大位置の自動検出を追加。グリッドオーバーレイが最初に観察画像の上に表示される際、グリッドのノードが観察された反射の上に重なるようにグリッドを自動的にスナップ。
- 【自動インデックスパターンリストと位相ID】グリッドオーバーレイを使用して観察された回折像に自動インデックスを付ける場合、複数のシミュレーションパターンを自動インデックスの参照として使用するオプションを追加。これにより、回折の候補となる位相のショートリストを独自に作成し、観測された回折形状に最も近いものをプログラムに選択させることが可能。各構造の逆格子形状をシミュレートし、Best-Fitポップアップメニューに表示されたベストフィット結果のショートリストから選択することにより、観察された回折像の上に最適な向きで可視化可能。
- 【ピーク検出/ラウエ自動インデクシング】回折像の強度最大位置の自動検出機能により、ラウエパターンなど逆格子形状を示さない回折パターンの自動インデックス化が可能。観察された回折像に重なる半径が可変の円形のオブジェクト(ピークマーカー)を使用し強度の最大値を表示可能。すこれらを測定に使用し、ピーク位置と強度のテキストファイル、あるいは、インデックス付けされた強度セットとしてエクスポート可能。
- 【DM3、DM4ファイルの読み込み】Gatan社の“Digital Microscopist”ソフトウェアによって生成されたDM3およびDM4ファイル形式のデータファイルの読み込み機能を追加。
- 《注意》DM3およびDM4は(公式な)仕様が公表されていない独自のファイル形式であり、私たちはこれらの形式を分解しなければならなかったため、ファイルのインポートが常に信頼できるものであるとは保証できません。問題が発生した場合は、調査いたしますので、ファイルをお送りください。
- SingleCrystalはこれらの形式の多構造ファイルを読み込むことができます。しかし、スケーリング情報が正確かどうかは不明ですので、ユーザーは正しいピクチャースケールを手動で確認する必要があります(ルーラーオーバーレイでキャリブレーションするなど)。
- 【レベルヒストグラムとガンマコントロール】Thresholdコントロールグループを、強度ヒストグラムも備えた新しいLevelsグループに置き換え。強度ヒストグラムは強度の広がりを視覚化し、グラデーションカラーを使用している場合は異なる色が異なるレベルをどのように反映するかを観察可能。ヒストグラムの上に表示されるガンマスライダーにより、強度のガンマを定義しカラーリングを最適化可能。
- 【より進歩した散乱因子】電子散乱因子を計算するためのMott方程式使用を改良。X線回折と電子線回折の両方で、より広い散乱因子の範囲に渡り、より信頼性の高い強度シミュレーションを提供可能。
- 高角度X線散乱係数:Fox, et al (1989)のデータを使った 2 < sin θ/λ < 6Å-1 の範囲での高角度X線散乱因子計算を追加。原著論文ではln(fx)の角度依存性を4次の多項式を用いてフィッティングしているが、Li, Mg, Si, Ni, Zrについて誤った結果を返すため、He (Z=2)からCf (Z=98)までのすべての元素に対する独自のフィットを作成し、高角度計算に使用。
- 電子散乱因子:低角度および高角度電子散乱係数のさらに2つのデータセットをInternational Tables for Crystallographyから引用し使用。
- 【ロスレス画像圧縮】観測された回折画像を、独自のLZWスタイルのアルゴリズムを使用した非常に高速で効率的なロスレス画像圧縮形式で保存するよう変更。マルチパターンファイルの場合、旧形式の数分の1のサイズで保存可能。
- 【画像のクリーンアップ】洗練された背景検出と削除、ノイズ除去を特徴とする、カスタマイズ可能なクリーンアップコマンドを追加。古いフィルムベースの回折法に対し、大きな背景の強度バルジの影響を受けない強度比較が可能。
- 【その他の変更点】使いやすさとパフォーマンスを向上させるために設計された内部的な変更。
- より洗練されたグリッドベースの自動インデキシングアルゴリズム。
- 原点スポットを非表示にしたり、相対強度を定義する機能の追加。
- 観測されたパターンを可視画像、生画像、背景減算画像としてエクスポート可能。
- 面インスペクタを追加。結晶モルフォロジーを扱う際、あらゆるステレオグラムの極が専用のFacesインスペクタに表示され、距離スライダで面のサイズを調整可能。
- ピークマーカーの設定、ピークサーチとバックグラウンドサーチパラメータが含まれる新しいObserved preferencesペインを追加。
- 新しいズームメニューコマンドの追加(ズームイン cmd + 、ズームアウト cmd –)。
- ギャラリーにフーリエ変換の広範なライブラリを追加。
- その他多数の変更がされています。
macOS(2024年1月2日リリース)
- 【最新式のドキュメントインターフェース】フルハイトのサイドバーを備えたAppleの統合ツールバー外観。インターフェイスに、アニメーションコントロール付きのスマートインスペクタを追加。
- 【その他の変更】
- macのシステム要件を変更。高速なMetal 3D グラフィックスを提供するため、macOS の最小要件バージョンを10.14 “Mojave”とし、それ以前のシステムをサポート対象外に変更。
バージョン5の詳細なリリースノート(CrystalMaker社サイト)
バージョン 4.1.9
Windows(2022年7月27日リリース)
- 【逆格子と加重逆格子】電子回折シミュレーション時に逆格子と加重逆格子を描画。
- 【その他】
- シミュレートインスペクタ(Simulate inspector)のユニットセル(Unit Cell)スライダとテキストボックスでユニットセルパラメータが調整されると、ステレオグラムがリアルタイムで更新。
- 全ての対称性に関連するステレオグラムの極表示を妨げることがある数値精度の問題を解決。
macOS(2023年3月6日リリース)
- 【拡張された構造チェック】既存の結晶を編集、または新しい結晶をインポートする際に、軸間角度がゼロでないこと、およびそれらの合計が360°未満であることを確認するための追加のチェックを実行。
- 【その他】
- アップデートチェックが新しいSSLベースのウェブサーバーで機能。
- CrystalMakerテキスト(CMTX)ファイルの“Notes “フィールドに関する非常にまれなバグの修正。
バージョン 4.1.8
Windows(2022年6月21日リリース)
- 【その他】
- プロファイルのエクスポート(Export Profile)コマンドを使用し、回折プロファイルをエクスポート可能。(プロファイルウィンドウでコントロールキー+クリックでコンテキストメニュー表示)
- Correct for atomic displacement parametersチェックボックスにより、回折パターンを完全に再計算。
macOS(2022年9月20日リリース)
- 【逆格子と加重逆格子】電子回折シミュレーション時に逆格子と加重逆格子を描画。
- 【その他】
- シミュレートインスペクタ(Simulate inspector)のユニットセル(Unit Cell)スライダとテキストボックスでユニットセルパラメータが調整されると、ステレオグラムがリアルタイムで更新。
- パターンリストでシミュレーションされたパターンを複製する際、反射配列を正しくコピー。
- シミュレートインスペクタのサンプルグループを使用して原子変位パラメータを切り替える際、回折シミュレーションを正しく更新。
- ドキュメントを開く際のマイナーなメモリリークを修正。
- パウダーリング(Powder rings)を逆格子モードで描画。
- Bijフォーマットで表現された異方性温度因子を含むCIFファイルを正しくインポート。
バージョン 4.1 (2020年11月13日リリース)
Windows & macOS 共通
- 【Laue Top Plateシミュレーション】マイクロ回折実験で一般的に使用される90°Laue回折モードをサポート。検出器はX線ビームと平行に結晶の上に配置。
- 【電子散乱係数の改善】最近の研究に使用されるモット式から導かれるBorn電子散乱振幅を採用(これまでのバージョンでは電子とX線散乱振幅の比に基づいた電子の相対散乱係数を使用)。強度補正項(画面上でX線と電子の強度が同じように見えるように設計)を使用しているため、結果として得られる強度に変化はなし。
- 【散乱係数グラフ上でのBorn電子散乱振幅の表示】ポップアップ「グラフ」メニューのオプションで、散乱角度または逆d間隔の関数として電子散乱とX線散乱の比較が可能。グラフはマルチタッチスケーリングと異なるx軸(sinθ/λまたはd*)の結晶構造をサポート。
- 【結晶ライブラリの拡張】半導体、水酸化物、リチウム含有鉱物などの24個の新規結晶構造を追加。Se [灰色]) / SiC 3C / BAs / AlP / BP / GaSb / InN / InP / InAs / InSb / ZnTe / PbTe / Bi2Te3 / PtSi / Cu2SnS3 / Peatite / ポリリチオ雲母(Polylithionite) / スギライト(Sugilite) / タボライト(Tavorite) / Tainolite / Violet Phosphorous / Caoxite / ウェッデル石(Weddellite) / 蓚酸石灰石(Whewellite)
- 【その他】
- 結晶エディタの改良、TEM電圧の増加、反射ラベルの外観を改善など。
- ビュー方向シートの方向指標を改善。結晶エディタ上でチェックボックスをクリックすることで、複数のサイトの “オン “”オフ “を切り替え可能。
- 最大TEM電圧を1000から9000keVに増加。
- CIFファイルのインポートの際、非標準の元素記号(例えば “Va “など)は、標準の元素記号(例えば “V “など)に自動変換されるまれな問題を修正(元の元素記号を保持)。
- 4インデックス表記でベストフィットゾーン軸を表示する際にまれに発生していた表示の問題の修正。
- Laueパターンのスケーリングの問題の修正。
macOS
- 【ユニバーサルバイナリ】Apple SiliconとIntelベースのMacの両方に対応
- 【Big Surをサポート】macOS 11 “Big Sur “上で動作。Big Surの「統一」ツールバーではなく、従来の「拡張」デザインを採用し、このバージョンとそれ以前のOSとの互換性を確保。
バージョン 4.0.3 (2020年8月28日リリース)
Windows & macOS 共通
- 【拡張結晶ライブラリの拡張】13個の新規結晶構造(11鉱物と2無機化合物)を追加。鉱物:ブランネル石(Brannerite) / グレイジャイト(Greigite) / フェアチルダイト(Fairchildite) / Nyereite / Pseudobrookite / シュトゥット石(Studtite) / トロナ(Trona) / Ulvöspinel / Variscite and 藍鉄鉱(Vivianite) / 水酸化リチウム(Lithium Hydroxide Monohydrate) / Mg2TiO5 (Karrooite)
- 【ユーザガイドの改訂】改訂により総括的な目次項目が大幅に増大。
- 【その他】
- 32-bitのマシンへのインストール時に生じていた問題の解決。
- 巨大な構造を扱う時に便利な「元に戻す」コマンドをデフォルトで設置。
- 物差しツールで測定する際、画像パターンが初期選択ではない場合にクラッシュしていた問題の修正。
- カメラ長上限の削除。
- 移動可能なインスペクタパネルを使用した場合の水平方向の調整問題の修正。
- 初期設定の[000]方向は出力方向から割愛。
- インポートされた回折画像がゼロdpiを指定していた場合に、画像解像度の設定を600dpiへ修正するオプションの追加。
- 最大反射スポットサイズを0.3Å-1→1.0Å-1へ増加。
バージョン4へ新たに追加された機能
64-bit複数コア用の新しいアプリケーションの開発・macOS 10.15 “Catalina”環境下の動作確認(Mac)・複数パターンのシミュレーション・粉末回折環・菊池線・リアルタイムでのパラメータ制御・強度実況モード(CrystalMaker 10.5と併用)・スクラッチ開発による(ゼロからの)シミュレーション生成・プロフィール実況ツール:「交差断面図」回折の表示・物差しバー(インスペクタ使用でフルカスタマイズ可能)・ステレオグラム(インスペクタ使用でカスタマイズ可能)・複数の「元に戻る」「やり直し」コマンドをウインドウ毎に使用可・統合された結晶構造ライブラリでの検索・カラーリングされた観測回折データ・記録データに含まれる検索可能な反射リスト・改良されたグリッド(簡単な配置と制御)・タッチバーインターフェース(MacBook Pro)・タッチ操作によるフィードバック(Mac)・ダークモード(Mac)・Spacesモードとフルスクリーンモード(Mac)・目的パネルの完全初期設定コントロール・ファイルのサムネイル表示とプレビュー表示(Mac & Win)

